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にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和6年10月号(No.59)
【①顔面麻痺にならないために】
最近ニュースで顔面麻痺になった芸能人の話を聞いた時、かつて自分自身、一度だけ顔面麻痺になったことを思い出しました。
それは約30年前の大学3年生の時、当時コンビニエンスストアでアルバイトをしていた私は、そこの仕事を始めてから2年以上とかなり慣れてきて、新しく入るアルバイトの指導はもちろんのこと学生アルバイトのシフトを組むようにオーナーから頼まれたり、自身では仕事にやりがいを感じていました。
しかし、アルバイトの性格やペアの相性を考えてシフトを組んだり、苦労してシフトを組んでいても急遽休む子があれば私が代わりに入る(オーナーが倒れるのではないかと思い自分から入る)ことが増えたり、仕事内容というよりはシフトを組むことにかなりストレスを感じていました。
また大学では2年生の時にかなり単位を落として、3年生では常に留年になるかどうか瀬戸際の気持ちになっていた時でもあり、少しずつ焦りが蓄積されていたのかもしれません。
そして、いつものようにアルバイトを夜に終わらせたあと帰り道で自身の顔の動きに異変を感じ、部屋に戻って鏡を見ると顔半分が引きつった状態で動きが明らかにおかしく、一番記憶に残っているのが麻痺しているほうの口が完全に閉じることが出来ないため、水を飲むと口からどんどんこぼれてしまう状態(ストローが必須)に、さすがにこの状態はヤバいと感じた私は翌朝、病院に行き耳の近くの神経が炎症を起こしていて、原因はストレスの可能性が高いと先生に言われました。
そこから約1か月、リハビリで顔に電気を当て続けながら好きなカラオケに何度も行って無事完治しました。顔面麻痺になる原因は様々かと思いますが、自身のようにストレスも理由のひとつかもしれません。顔が少し引きずるなど症状の前兆を感じた場合は早い目に病院に、何より日頃からのストレス発散が大事だと感じます。
【②広がりを感じる多様化社会】
私の娘は来年1月で20歳を迎えますが、少し前に妻の母(娘にとってはおばあちゃん)が若い時に来ていたワンピースを何着かもらい、花柄のデザインを娘がとても気に入って最初は家で気軽に着るために使用していたのが、最近では休みの日もそのまま外に出掛けることが増えてきました。私の感覚では流行ではない服装を選ぶと後ろ指を指されるのではないかと思い込んでいましたが、現在よく言われている多様化社会ではそんなことは気にしなくても良い時代なのかもしれません。
朝、仕事に向かう時に気付くのが女子高の前でスカートではなくズボンを着用している生徒さんを見かけることが増え、明らかに昔とは違うと感じました。私はこのような多様化社会に賛成で、それは自身の経験とかぶるのかもしれません。
私は生まれつき目の検査で色覚が正常ではないと分類される障害があります。小学生の頃は自由気ままに絵を書くのが好きで、周りからも上手と言われるのが嬉しく時には賞を頂くこともありましたが、中学校の美術の授業で色を混ぜて別の色を作る課題で作品の色が変わっていると男性教師から皆の前で笑われ、心の中でコンプレックスになった経験がありました。
そこから色については少しでも指摘されると非常に敏感になる内向きな性格になっていました。自分では意識していないところでピンク色が入ったものを好んでいたようで、ワイシャツや眼鏡にピンク色の線が入っているものを着用していると「おしゃれですね」と言われたあと理由を理解し、やはり自分の感覚は他人とは違うのかなと悩むこともありました。
しかし、自身も経験した陸上競技で近年、男性でもピンク色のシューズやスパイクで走っているのを見ると、とてもお洒落で速く走れそうな気がします。昔では当然考えられないことでした。服装や色の好みは、昔であれば時代や性別の中で型にはまった先入観があり、それから外れると異常であるとレッテルを貼られていたかもしれません。しかし今の時代、異論の声もあるかもしれませんが、個々の考えが尊重されるべき多様化社会に大きく変化してきていることを実感します。
人材の採用についても自由な服装や髪型の新入社員を取り入れる企業のニュースを見かけるようになりました。採用する際、従業員さんの趣味や好みに先入観を持たずに多様化社会を理解した人材活用の出来る会社やお店は、人手不足の解消のみならず働きやすさを感じる離職率の低い職場環境を形成できるのかもしれません。
~最後までお読み頂きありがとうございました~